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フラーレンの化学

フラーレンの歴史

フラーレンという名前を聞くと、非常に特殊な物質という印象をもたれると思います。ところがフラーレンを構成する元素は、非常に身近な元素である「炭素」です。

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炭素は、いろいろな形で存在していますが、特に生き物を構成する基本的な元素で、水素・酸素・窒素といった元素と共に、タンパク質やアミノ酸、脂肪など有機物の基本骨格として含まれています。こういった有機物とは別に、炭素のみからなる物質がいくつか知られています。もっとも有名な炭素のみからなる物質が宝石で知られるダイヤモンドです。非常に硬い物質で、宝飾品のみならずダイヤモンドカッターといった工業分野でも使われています。身近にある炭素のみからなる物質は、グラファイトです。グラファイトは、層状にはがれる性質を利用して鉛筆の芯としても使われています。また電気を流す性質があるため乾電池などの電極としても使用されています。ダイヤモンドやグラファイトは、非常に昔から活用されている炭素のみからなる物質です。同じ炭素のみからなる物質なのにグラファイトとダイヤモンドは大きく性質が異なります。

なぜ性質が異なるのでしょうか?それには、炭素原子の並び方が大きく関わっています。

ダイヤモンドは炭素原子がやぐら状に並ぶことで、非常にしっかりとした形をつくり、これが硬さの秘密になっています。これに対してグラファイトは、炭素が6角形に並んだ平面構造をしており、それがさらに層状になっています。鉛筆で字を書くときこの層が少しずつ剥がれて紙に移ることで、字が書けます。

同じ元素のみでできている分子のことを同素体といいますが、元素の並び方によって性質が異なるなんて面白いですね。

フラーレンは、この炭素同素体の1つで、1985年に宇宙空間に漂う星間物質を研究していた、ハロルド・クロトー、リチャード・スモーリー、ロバート・カールらによって初めて発見され、この三名の研究者は、1996年にその功績をたたえられノーベル化学賞を受賞しました。フラーレンの形は非常にユニークで、60個の炭素原子がちょうどサッカーボールの頂点に位置しており、ボール状の形をしています。このユニークな形から、医薬品開発や構造材料としての研究も進んでおり、バドミントンのラケットなどで実用化されています。星間物質の研究から見出されたフラーレンですが、1992年には、ロシアのカレリア共和国産のシュンガイトと言われる炭素鉱物にもフラーレンが含まれることがわかり、自然界にも存在していることが明らかとなりました。

フラーレンは、ダイヤモンド、グラファイトと炭素原子の並びが違うため、これらとは異なる性質を示します。フラーレンに固有の性質はいくつかありますが、特徴的な性質は、活性酸素やフリーラジカルを消去する能力「抗酸化力」です。

ビタミンC60バイオリサーチ社はこの抗酸化力に注目して化粧品原料開発を進めてきました。

化粧品原料への応用

一般的に知られている抗酸化剤「ビタミンC:アスコルビン酸」などは水素をやりとりすることで、抗酸化力を発揮します。これに対して、フラーレンは水素を持っていないため独自の抗酸化メカニズムが働いていると考えられています。まだ詳細は解明されておりませんが、フラーレンは活性酸素やフリーラジカルから電子を奪うことで無害化したり、フラーレンがフリーラジカルを吸着することで無害化するといったメカニズムが考えられています。

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フラーレンは、これまでの抗酸化剤とは異なるメカニズムで働く点など、非常にユニークな抗酸化剤ですが、化粧品原料として製造するには、いくつかの課題がありました。

1.フラーレンを手に入れる 

フラーレンは自然界にも存在していますが、非常に微量でこれを集めていては、非常に高価になって化粧品に配合することはできません。そこでフラーレンを合成することにしました。天然物を集めるよりは高効率ですが、合成でもその収率は非常に低いもので、濃縮する作業が必要です。濃縮してフラーレンを集めることに成功しましたが、まだ不純物が残っています。不純物は安全性に影響を与える可能性もあるため極力減らす必要があります。そこで、弊社は独自の技術を開発しフラーレンに含まれる不純物を除去することに成功しました。こうして得られたフラーレンを弊社では生体適合型フラーレン「BioFullerene」と呼び、これをすべての製品(化粧品原料)に使用することとしました。

2.フラーレンが溶けない 

フラーレンの見た目は、真っ黒の粉で、水に入れても全く溶けません。一方で、多くの化粧品は、水を使用しているため、水に溶けないフラーレンを化粧品に配合することは困難でした。これを解決するために、弊社では独自の開発を行い、水溶性高分子でフラーレンを包み水に安定にフラーレンを分散させる技術を確立しました。ここで用いる水溶性高分子はPVP(ポリビニルピロリドン)と言われる成分で、すでに化粧品や医薬品(うがい薬)などで使用される安全性の高い成分です。この技術によって、化粧品原料として製品化されたのが弊社の一号製品「RaidcalSponge」で、容易に水系に加えることができ、フラーレンを化粧品に配合することが可能になりました。ちなみにRadicalSpongeという製品名は、フリーラジカルをスポンジのように吸収するという意味で命名しました。

3.さらなる要望に応えて

化粧品の多くは水と油からできています。フラーレンを油に加えることができないか?という要望に応えて製品化したのが「LipoFullerene」です。この製品では高濃度にフラーレンをスクワランという化粧品成分に安定的に分散させています。さらに水でも油でもない形でフラーレンを分散させた化粧品原料が「MoistFullerene」です。これは水添レシチンとフィトステロールズがつくる脂質二重膜「リポソーム」と呼ばれる構造にフラーレンを安定に分散させています。これを使うことで、より肌になじみの良いフラーレン配合化粧品を作ることが可能になりました。また多孔質シリカにフラーレンを含浸させることで白いパウダー状のフラーレン化粧品原料「Veil Fullerene」も開発しました。パウダー状なのでメイクアップ製品等へ配合しやすくなっています。
 弊社では様々な化粧品にフラーレンを配合することを目指して、引き続きフラーレンの分散技術の開発を行っております。

生体適合型フラーレン(安全性)

化粧品も医薬品も、何らかの効果を期待して使うものです。医薬品は、その効果が病気の治療や命を助けることに結びつくため、効果が高ければ多少の副作用には目をつぶれます。しかし、化粧品は医薬品と違い日常的に使うもので、絶対的な安全性が求められます。

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フラーレンは発見されたのが1985年と比較的新しい物質であるため、弊社では、フラーレンの安全性を確認するために様々な安全性に関わる試験を実施してきました。

安全性の試験で用いたフラーレンは、不純物を取り除いた「BioFullerene」です。試験方法は、いずれもガイドラインに沿ったものでOECDなどに準拠しており、食べた場合、目に入った場合、皮膚に塗った場合やアレルギーの原因にならないか?など様々な観点から安全性を確認します。これらの試験の結果、いずれも毒性はみられずフラーレンの安全性が確認されました。

さらに、「RadicalSponge」、「LipoFullerene」、「MoistFullerene」、「Veil Fullerene」でもヒトパッチ試験などの安全性試験を実施し、いずれも陰性で、安全であることが確認されました。

近年、敏感肌に悩んでいる方に向けた化粧品を作っているがフラーレンは敏感肌の人でも使えるのか?という問い合わせが多くなったため、敏感肌の人を対象にしたスティンギングテストを実施しました。その結果、「RadicalSponge」や「LipoFullerene」で刺激を感じる人はいなく、安心して使用できることが分かりました。

フラーレンは、化粧品のみならず、電子材料や構造材料などの分野においても非常に注目されており、世界中で製品開発の研究が進められています。有効性という目的のみで開発が進められているわけでなく、フラーレンを扱う人の安全性という観点からも世界中で研究が進められております。たとえば、フラーレンを吸い込んだ場合に発がん性はないか?毎日食べたとしても大丈夫か?といった視点からの研究もおこなわれており、現在までの調査結果では、フラーレンによる発がんや毒性といった異常は見られなかったと報告されております。

最後に、フラーレンを配合している化粧品はすでに10年近い実績があり、これまでフラーレンを原因とした皮膚トラブルは報告されていないことからも、安全性の高さを示すことができます。しかし、これで安全性に関する追及は終わりではなく、弊社では引き続き安全性に関わる情報収集、試験を続けてまいります。

※安全性試験の結果からフラーレンの安全性は確認されていますが、万が一フラーレン配合化粧品で肌トラブルを感じた場合は、化粧品の裏に記載されている製造販売元へお問い合わせください。